副業リスク管理ラボです。
副業や物販を始めると、まず意識するのは売上です。
売上が増えれば成功。
売上が伸びれば順調。
多くの人はそう考えます。
しかし実際のビジネスでは
売上が伸びても安心できないという場面は珍しくありません。
むしろ、売上が伸びるほど資金が苦しくなることもあります。
「売上は増えているのにお金が増えない」
そんな経験をしたことがある人もいるのではないでしょうか。
この記事では
なぜ売上が伸びても安心できないのか。
その理由を整理していきます。
≪この記事で分かること≫
* 売上が伸びても資金が安全とは限らない
* 売上拡大は支出拡大とセットで起こる
* ビジネスで重要なのは売上より「資金の流れ」
① 売上=安全ではない
まず最初に知っておきたいのは、
売上は安全指標ではない
ということです。
売上はあくまで成果指標です。
どれだけ商品が売れたかを表す数字にすぎません。
しかしビジネスにおいて重要なのは、
お金が回っているかどうか
です。
売上が大きくても、
資金が回っていなければ事業は止まります。
② 売上拡大はコスト拡大でもある
売上が伸びると、多くの場合
同時にコストも増えます。
例えば物販であれば
* 仕入れ費用
* 送料
* 手数料
* 広告費
こうした支出も一緒に増えていきます。
つまり
売上拡大=支出拡大
という構造になっています。
売上が増えているのに
お金が増えないと感じるのは、
この構造があるからです。
売上が伸びるほど資金が苦しくなる構造については
→ 「売上が伸びるほど危険?物販で資金ショートが起きる瞬間」
でも解説しています。
③ 利益率はあくまで結果論
ここでよく見られるのが
「利益率が高いから大丈夫」
という考え方です。
確かに利益率は重要な数字です。
しかしそれは
売上 − コスト
の結果として出る数字にすぎません。
利益率が高くても
資金が回らなければ意味はありません。
極端に言えば
黒字でも資金が詰まる
ということは普通に起きます。
月利という数字の危険性については
→ 「月利ばかり見ると副業は失敗する|利益と資金の違い」
で解説しています。
④ 売上・入金・支払いには時間差がある
売上と資金がズレる一番の理由は
時間差
です。
ビジネスでは
売上
↓
入金
↓
支払い
この3つが同じタイミングで動くことはほとんどありません。
例えば物販では
商品が売れる
↓
売上が管理画面に表示される
↓
後日入金される
↓
カード支払いが来る
という流れになります。
この時間差が大きくなるほど
資金管理は難しくなります。
この時間差については
→ 「eBayの入金サイクルとカード支払いのズレ」
で具体例を解説しています。
⑤ 大事なのはお金の循環
ここまでの話をまとめると、
売上そのものより大事なのは
お金の循環
です。
ビジネスでは
売上
↓
入金
↓
支払い
↓
再投資
この流れが回っているかどうかが重要です。
売上がいくら大きくても
この循環が止まれば事業は続きません。
逆に言えば
売上がそれほど大きくなくても
資金の流れが安定していれば事業は継続できます。
⑥ 私の実体験|売上が伸びたのにお金がなくなった流れ
私はかつて、海外輸出物販でeBay無在庫転売をやっていました。
初めのうちはなかなか売り上げが伸びず、最終的にコンサルに入りました。
それまで月売り上げ平均60万程度だったものが、次の月には120万、その次の月は150万にまで伸びました。
私は、如実に変わる売り上げと何をすればいいのかが分かり、とても興奮したのを覚えています。
ここで、ここまでこの記事を読んでいる方に特別サービスをすると、売り上げを伸ばすのであれば、売れているものを売るだけです。
秘訣もくそもないですが、これ以外ないのです。
売り上げのある人は、売れるものを売っているだけです。
eBayなら、ポケモンカードや楽器など。
いわゆる売れ筋を売っています。
特別な魔法はありません。
その上で工夫を加えて、利幅を作り出しているのです。
多分、これ以外の方法はないと思います。
話を戻しますと、売り上げが上がると、これで自分は安全に副業ができるフェーズに入ったと考えるようになりました。
しかし、売り上げが上がるということは、そこに様々なコストも付随してくることを意味します。
売り上げ拡大と同時に増えるコスト
最初に思いつくのは仕入れです。
ある時から楽器の販売を始めました。
一つが20万とかするので、仕入れを続けるとカードの枠が途端に一杯になります。
送料もそうです。
楽器は大きいですから、送料も高くなります。
また、着実に売り上げを作ろうとすると販売数も必要ですから、送料も増えていきます。
増えていった結果、返品や返金のトラブルも増えます。
→ 送料がズレる理由はここにあります
→ 「送料ってなんでこんなにズレるのか?|発送リスクを一挙解説」
梱包発送のコストも増えます。
資材費などもそうですし、時間も同時に削られます。
ここで起きていることはシンプルです。
* 仕入れが増える
* 送料が増える
* トラブルが増える
* 時間が削られる
これらのコストが、後からまとめて効いてきます。
見えていなかった資金の流れ
例えば私は、この楽器を仕入れ始めてから、売り上げと利益しか見ていませんでした。
カードを使って仕入れをし続けることへの危機感は全くなく、
「まあいいか、売れればなんとかなる」
という安易な気持ちでいました。
この頃には資金の流れを追うのがかなり複雑になっており、思考停止していたというところが原因としてありました。
しっかり流れを見ないとまずいよなと思いつつ、売り上げ拡大でどうにかなるとかまけていたのです。
この状態は、こう言い換えられます。
* 売上だけを見ている
* 流れを追えていない
* 複雑さから目を逸らしている
→ この「分かっていたのに止まらない状態」は、判断のズレとして起きています
→ 「分かってたのに、なんでやったんだろうな|判断ミスの構造を一挙解説」
崩壊が始まった瞬間
このような思考が恐ろしいことを招きます。
カードの枠が1週間足らずで埋まったのです。
カードがないと仕入れも支払いもできませんから、この枠を空けるためにカードの支払いを先にするのです。
するとキャッシュが減ります。
そこに返品や返金がきます。
しかも利益を月利で見ていたため、利益が総合的に少ない月に当たると、キャッシュフローが著しく悪くなります。
さらにクーリエを使っていたため、カードの支払いとは別にクーリエの締めがあります。
この締め日のズレが、さらにキャッシュフローを悪くします。
ここで起きているズレは、こう整理できます。
* 支払いは先に来る
* 入金は後から来る
* 売上は戻ることがある
* コストは戻らない
→ 無在庫はこういう“ズレが増える構造”です
→ 「広げた瞬間に崩れるの、なんでだ?|無在庫と商品構造を一挙解説」
そうして積み重なったものが、気づけば赤字となって私に降りかかってきました。
気づけば100万以上の借金を負っていました。
この状態に入っている人へ
もし今、
* 売上はあるのに苦しい
* カードの支払いが常に気になる
* 無在庫で広げるほど不安になる
このどれかに当てはまるなら、原因は努力不足ではなく構造にあります。
それぞれの原因については、以下の記事で詳しく解説しています。
→ 無在庫で広げた瞬間に崩れる理由
→ クレジットカードで資金ショートが起きる理由
→ 資金管理を仕組みにする方法
Q&A
Q1. 売上が伸びているのにお金が増えないのはなぜですか?
A. 売上が増えると同時に、仕入れ・送料・手数料・広告費などの支出も増えるためです。さらに、売上の計上と実際の入金には時間差があるため、手元資金が増えていないように感じることがあります。
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Q2. 黒字でも資金が苦しくなることはありますか?
A. あります。黒字は「利益が出ている状態」を示すだけで、実際の資金の流れとは別です。入金より支払いが先に来る場合、黒字でも資金が不足することがあります。
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Q3. 副業や物販で資金トラブルを防ぐにはどうすればいいですか?
A. 売上だけを見るのではなく、「売上・入金・支払い」の流れを把握することが重要です。資金の循環が回っているかを常に確認することで、資金事故を防ぎやすくなります。
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Q4. 売上よりも優先して見るべき数字は何ですか?
A. 手元資金とキャッシュフローです。売上が大きくても資金の流れが止まれば事業は続きません。入金のタイミングと支払いのタイミングを意識して管理することが大切です。
まとめ
副業では売上よりも
資金の流れを把握することが重要です。
そのための管理ツールとして
副業資金繰り表テンプレを用意しています。
売上が伸びることはもちろん良いことです。
しかし
売上=安全
ではありません。
売上拡大の裏側では
* コストも増える
* 入金と支払いに時間差がある
* 資金の余白が減る
という現象が起きています。
大事なのは売上の数字ではなく
お金が回っているかどうか
という視点です。
売上を見る前に、資金の流れを見る。
この意識を持つだけでも、大きな資金事故は避けやすくなります。

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